倫理学

今年履修している講義で一番の当たりは「倫理学」である。先生は那須正弦(去年履修してたw)に師事している人なんですが、ソクラテスから始まり、カント、ラカンヘーゲルを読みながら、時にはマトリックス宮沢賢治中島みゆきを引用して講義を進めていく。最近現代思想の本をよく読んでいるので、いちいちレビューシートに質問したり、講義後に生意気にも大塚英志なんかを引用しながら話を聴きに行っていたら、昨日レビューに対する長文のメールが送られてきた。

ここにそのまま転載することはできないが要約すると、理念性(「社交的でいたい」)・身体性(「気持ちよくいたい」)・共感性(「承認されたい」)のあたらしいバランスを探る問題意識を持っている、とのこと。

僕は現代社会が一体この三要素のうち、どれが重視されていて、またされうるべきか非常に興味がある。例えば、新世紀エヴァンゲリオンのシンジ君は人類補完計画(父ゲンドウ)という理念性を否定し、アスカとの共感性を選択した。しかし、この共感性は「気持ち悪い」という罵声によって否定されてしまう。なぜシンジはアスカに上手くコミュニケーションをとることができなかったのか。それはシンジが正に共感性を重視していることに他ならない。母を失い、父にモノのように扱われ、共感性を絶対的なものとして受け止めてしまったことから、拒絶(共感の喪失)を恐れたシンジは逆説的アスカと一定の距離をとらざるを得なかった、という考察をしてみたがそれがなにか?