年末読んだ

書くのが遅くなりましたが、年末の読書を中心に。

ケータイ小説的。――“再ヤンキー化”時代の少女たち

ケータイ小説的。――“再ヤンキー化”時代の少女たち

某W君から拝借。ケータイ小説(的なもの)を手がかり足がかりに現代の若者の生態を探っていこうとする本。結論から言って、やっぱケータイ小説興味ない。ケータイ小説には情景描写が乏しいのが特徴といわれても、それは結局(間違いなく)情景描写をする能力がないからであって、それ以上でもそれ以下でもなく、特徴というよりはただの欠損。その欠損こそがケータイ小説的。全力で後藤和智に怒られそうな予感。
反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)

反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)

湯浅氏の視点・論点がとてもアツかったのでレポートの課題図書がてら買って読んでみた。結局、役所がお役所仕事すらできていない、ということが問題というところに収斂している気がする。
シミュレーショニズム (ちくま学芸文庫)

シミュレーショニズム (ちくま学芸文庫)

それはそれは硬い文章で書かれているんですが、そこで語られていること自体が面白いので、結構楽しんで読めます。僕の買ったやつは増補版なので「講義編」が付録としてついています。お得なのでこちらがおススメ。
『溺死ジャーナル 501』松本亀吉・編

発売日に電車を乗り継ぎタコシェに買いに行く。この何のためにもならない雑誌を持てる集中力を全て注ぎ込み文字通り没頭して読みふけった。ちゃんと一級のサラリーマンやりながら、何故こんなにもリスキーな雑誌を作っているのか、全く持って謎ですけど、色々考えてみても、そりゃ絶対間違いなく楽しいからでしょうね。それ以外ちょっと考え付かない。だからこそ、この雑誌はこんなにも純真で無垢で美しいのです。それにしてもレビューよりもダラダラとした駄文で構成されたエッセイやら日記の方が読み応えがあるのが不思議だ。
銀行員諸君! (新潮新書)

銀行員諸君! (新潮新書)

わが愛すべき江上剛先生の銀行員時代を振り返るインタビュー。支店勤務から始まり、人事部、広報では総会屋と戦い、利益供与事件を処理して、それから支店長になって・・・なんていうとてもとてもアクロバティックでスリリングな銀行員の一生を語りつくしています!仕事の楽しさはこれでもかというぐらいに伝わってくるんですけど、人事の話はエグ過ぎて顔が引き攣った。