江上剛・著『非情人事』

非情人事 (文春文庫)

非情人事 (文春文庫)

やっぱ経済小説は面白いですね。久々にあとがきまでしっかりと読んでしまった。人事もの短編が5編ほど。銀行から通信まで。江上剛といえば、もともと銀行員でその職を維持しながら小説家となった変り種ですが、ある種の現実パロディ(巨人・松井→巨仁・松居みたいなねw)が非情に秀逸で勉強になります。僕は人事のゼミに所属しているので、人事の陰湿さを普通の大学生よりは知っていると思いますが、本著もなかなかえぐいです。一応、現実社会へのワクチン(病原菌をいれて抗体をつくっておくんですねーええ)ということで読んでみました。