宇野常寛「ゼロ年代の想像力」

ヘルニアが微妙に再発・・・歩くと尻痛いっす。部屋からなかなか出られなくなってきた。

ゼロ年代の想像力

ゼロ年代の想像力

・とりあえず読了。宇野さんについては、非常に複雑な感情を持って読んでいる。PLANETSを読んでからそうだった。極めて重要なパーソナリティの趣向が自分と似ている・・・しかし、何かが違う・・

決断主義の基本的な構造については実は結構説得力があると思ってよんだ。この本は10章前後までひたすらポップカルチャーのサンプルを手繰りながら決断主義を指摘/反芻し続ける。面白い本か?とたずねられれば、「面白いが、読まなくていいかな」と答えると思う。

・後半10章以降、よく分からなくなる。「仮面ライダーにとって変身とは何か?」・・・これはPLANETSに掲載されたものだが、どうしても納得できない。なぜ敵を取り込んで、変身することがコミュニケーションンの問題意識となるのか?後半からたびたび展開されるこの飛躍/短絡化は一体何だ?

・宇野さんは決断主義化の現代、その暴力性を回避することが課題と主張するのだが(というか本著において、実はここが最大の問題意識なのだが・・)、すくなくともサブカル論壇で最も暴力的な方法論でのし上がってきたのは彼に他ならないはずだ。

・まぁ、色々あったが、僕は宇野さんがけっこう好きなのだ(!?)。PLANETSもそこらへんの商業誌よりもはるかに高いコストパフォーマンスを提供してくれるし、何より批評のフィールドが非常に僕ごのみなわけだ。

・とりあえず、みんな読め。(前期矛盾w)そして本著を酒の肴に飲み明かそうではないか。